FUN!SOFA!FUN!LIFE! VOL.01
『人に寄り添う灯りと暮らす。』
ふじたともこさん Fujita Tomoko
職業 TOMOSU.D 照明デザイナー
家族構成 ご主人、ともこさん、息子さん(2歳7か月)
『人に寄り添う灯りと暮らす。』
照明デザイナーとして、個人住宅や店舗の照明プランナーの仕事をこなす藤田さん。彼女が照明デザイナーとして大事にしていること、それは「人の気持ちに寄り添った灯り」。飲食店だったら、そのお店に入った第一印象の景色、席に座った時の景色、カウンター越しに見える厨房の様子、それぞれの光がどうなっていたら魅力的なのか。「ファーストインプレッションを大事にしています」と、藤田さんは話してくれた。最近では、マンションのリノベーションプランも手がけているという。そんな藤田さんご自身の住む家も、リノベーション物件である。
—初めてこの物件を見た感想は?
「変な建物が売りに出ているなと思いました(笑)」
その物件は一階が倉庫、二階が住居という間取り。
—実際、その物件を見てどうでしたか?
「入った瞬間、いいなと思いました」
その理由を尋ねると、二階に上がる階段の左側から入る光が気に入ったとのこと。さすが、照明デザイナーならではの目の付け所。仕事でも大事にしているという“ファーストインプレッション”が決め手となり、即決だったという。
藤田さんのお話の通り、玄関から住居スペースに上ると柔らかい光が差し込む。階段の小窓からはかわいらしい照明が見える。LDKへのドアを開けると、壁は黒く塗られ、前のオーナーが使っていたという使い込まれた扉がしっくりと馴染む空間が広がっていた。
—この家のこだわった部分を教えてください。
「リビングのイメージは始めから“洞窟”でした。もともと間接照明が付いていましたが、少々時代遅れの古いイメージだったので、黒とゴールドに替えました。テーマは洞窟なので、“明るくしよう”ではなく、暗闇の中にぽわっと光が灯っていく、点光源がキラッと光るようなものを作りたかったんです。」
照明のシーンも4パターンあるという。Day timeは白い光。Dinner timeは間接照明の光を抑えシャンデリアを強く。そして、夜が更けた頃のお酒を飲む時間、シアターシーン。一日の中で使い分けることができるそうだ。さらに、天井にはシーリングが4つ付いており、そこには「季節ごとに照明を付け変えるのも楽しみ」とのこと。
ダイニングには、moooiのシャンデリアがやさしく灯る。ダイニングテーブルもブラックガラスにこだわり、まさに“洞窟”を思わせる空間となっている。
藤田さんのこだわりが、随所に詰まった家。2歳7ヶ月になる息子さんもとても喜んでいるという。ご主人がこだわったところをお聞きすると、「ほとんど私のこだわりが多いのですが、音楽とプロジェクターに関しては主人に任せました」と、笑顔で話してくれた。リビングに置かれたレコードプレイヤーが、さらに部屋の雰囲気を引き立たせていた。
そんな藤田さんが選んだソファはMANUALSTANDARD。
こちらもファーストインプレッションで決めたという。
「ファブリックの色のオリーブグリーンが洞窟のイメージにピッタリでした。座り心地も、ポケットコイルの座面のクッションが絶妙で気に入っています。」
照明デザイナーとして、人の暮らしと明かりを大切にする藤田さんならではの、洗練されながらもどこか優しい暖かさを感じさせる住まいだった。これからも、新しい“光”が、藤田さんのお宅を照らすことだろう。
Fujita Tomoko
使用ソファ
MANUAL STANDARD 2.5-SEATER Olive green by MANUALgraph