MANUALgraph in Tokyo「FUN!SOFA!EXPERIENCE」セルフ・レポート

FUN!SOFA!EXPERIENCE

12月6日から10日の5日間、僕たちの念願だった県外初の展示会

FUN!SOFA!EXPERIENCE」を代官山T-SITE GARDEN GARELLYで開催いたしました。

MANUALgraphを立ち上げて4年半、これまで静岡県裾野市と言う小さな田舎町で、細々とでも一歩づつ歩んできました。

地元の方ももちろんですが、インターネットの影響もあり、都内や県外の遠方からもここ数年、ご注文やお問合せ、またご来店いただくお客様も増えてきました。

MANUALgraphは「FUN!SOFA!」をモットーにソファを通じて様々な暮らしのFUN!(ワクワク)をお届けしたいと言う想いで立ち上げましたが、

その裏には「地域を発信するブランドになりたい!」という想いがずっとありました。

そんな想いもあって、今回は代官山T-SITEという、都会の象徴みたいな場所を選び、少し、いやかなり無理をして展示会を開催しました。

裾野市のキャラクター「すそのん」も応援に来てくれました。

裾野市は人口5万2千人の本当に小さなまちです。

僕はこのまちで生まれ育ち、そしてこのまちが嫌いで高校を卒業と同時に上京しました。

憧れの都会でそのまま15年以上暮らし、都会暮らしを満喫していましたが、

家族が増えるとともになんだか少しづつ窮屈に思うようになり、東日本大震災をきっかけに嫌いなはずだった生まれ故郷に家族と共に帰ってきました。

ところが、暮らしてみるとどうでしょう。


結局自分が育ったまちには愛着があり、そして自分の子供たちにも自分が育った環境で育ってもらうことに一抹の安心感を覚え、数年たった今では結局地元が大好きになりました。

そしてMANUALgraphを通じてこの地域をもっと知ってもらいたい!そんな想いと、もちろん僕たちが掲げる「FUN!SOFA!」をより多くの方に知ってもらいたいと思い、この展示会を開催しました。

と、前置きが長くなってしまいましたが、セルフ・レポートですので会場の様子をレポートしたいと思います。

いつもMANUALgraphのwebやチラシをデザインしてくれているNSSGの町田君。FUN!HOUSE!の設計とFUN!HOUSE!SOFAのデザインをしてくれたこぢこぢ一級建築士事務所の小嶋さん。 そしてCOLORFULDANCEデザインのPlune.堀内さんなど、いつもお世話になっている皆様をご招待したレセプション。


初日6日の夜にはオープニング・レセプションを開催しました。

何しろ全てが初めての経験で、どのくらいの食材を発注してよいかもわからず、全てが「えいや!」でした。


普通こんな大それたところで展示会やレセプションをやるとなると、展示会を設営する業者さんに頼んだり広告代理店さんに何かしらのお願いをするのかもしれませんが、こんな田舎の小さなブランドにそんな資金はもはやありません。会場費だけで本当にいっぱいいっぱいです。

そこはいつものD.I.Y。自分たちでやる。

ずっとそうしてきましたし、それしかできません。

でもそれが楽しい。



結果的にレセプションにもわざわざ裾野からお越しいただいた方や、都内の方までたくさんの皆様にお越しいただき、多めに用意した食材もちょうどよくご提供することができました。

レセプションでのドリンクは、地元の後輩の酒屋さん三島屋商店の江森くんにお願いし、わざわざ裾野から来てもらいました。裾野さんのいちごを使ったイチゴワインが皆さんにもとっても好評でした。

そして終日場所柄もあり、本当にたくさんの方にお立ち寄りいただきました。

正直場所代の元が取れるくらいはその場でソファ売れないかなぁ…なんて一応経営者としてのあまい算段がありましたが、実際たまたま通りかかってソファを買っていただくほど現実は甘くありませんでした。

それでもMANUALgraphがここで展示会をやることを知ってわざわざお越しいただいた方も多く、その場でご注文を頂くこともありました。

採算的には大赤字でしたが、この「FUN!SOFA!EXPERIENCE」を通じて得られたものが2つあります。

1つ目は、参加したスタッフ全員が「この機会を逃すまい!」と、本当に一人ひとりのお客様に丁寧に僕たちのブランドの想いをしっかり伝えてくれたこと。

そしてそれをスタッフみんなでちゃんと共有できていたんだな~と実感できたこと。

2つ目は、会場でたくさんの出会いがあったこと。

通りがかりで立ち寄っていただいた方がほとんどですが、MANUALgraphのソファを気に入っていただき購入を検討してただいた方はもちろん、購入しないにせよ、「うちのソファはこうでね~。」とか様々なお話をして下さったり、人生の先輩としてブランドとしてもっとこうしたら尚いいよ!とアドバイスをくださったり、場所柄様々なキャリアをお持ちの方も多く、本当にたくさんの楽しいお話をさせていただくことができました。

中には、詳しくはまだ言えませんが(ホントは言いたくてしょうがない…)MANUALgraphの今後に大きな影響を与えるかもしれない、そんな出会いもありました。

「EXPERIENCE」とは「体験」。裾野でしか体験できないFACTORYを体現できるFACTORYブース。

最近はよく、お電話やメールで「MANUALgraphのソファはどこで見れるんですか?」というお問合せをいただきます。

この展示会が終わった今、残念ながら裾野のFACTORY&STOREでしか体験できません。

これは商売的には機会損失であり、お客様に対してももしかしたら不誠実かもしれません。

でも、もし「MANUALgraphのソファが欲しい!」と思っていただけたら、裾野まで足を運んでいただきたいと思っています。

何時間もかけてお越しいただいても、小さなFACTORYとSTOREなので、あまり時間は費やさないかもしれません。

でも裾野市とその周りにはたくさんの魅力的な場所がいっぱいあります。

そして何より見たことのないような雄大な富士山を見ることができます。

その辺は地域がフォローしてくれるんです。

そしてまた、そう遠くない将来に、「FUN!SOFA!EXPERIENCE」をどこかで開催したいと思います。

5日間の戦いを終えてちょっとたくましくなったかもしれないSTOREスタッフ。一番左はソファ職人なのに「イケメンだから」と言う理由でかりだされたKくん。

こんな地方の小さな会社が、大きな挑戦として開催したこの「FUN!SOFA!EXPERIENCE」。

この出費と経験が無駄にならいないよう、今後もより多くの皆様にものづくりの素晴らしさを伝え、僕たちのかかげる「FUN!SOFA!」を大事に伝えていきたいと思います。

最後にご来場いただいた皆様、レセプションにご参加いただいた皆様、そして「D.I.Y精神だ!」と言われながら無理難題を見事に短期間でやり遂げたスタッフのみんな、本当にありがとうございました。

2017年12月22日

FACTORY&STORE MANUALgraph 代表 鈴木大悟