自宅で簡単にできるものを、あえてプロのソファ職人に学んでみた。
こんにちは、MANUALgraphのPR大使・佐野です。
最近ふとこんなことを思いつきました。
ものづくりのプロにコツを教えてもらえば、DIY素人の僕でも綺麗に何か作れるのでは…?
入社から6年。ワークショップイベントを開催するにあたって作り方を教えてもらったことはあれど、綺麗に仕上げるコツはちゃんと聞いたことはありませんでした。
せっかくだし、この思いつきを職人にぶつけてみよう!
ということで、工場に転がっている(いずれ廃棄してしまう)もので何か作れないか探しに行ってきました。
まずは工場1階の木工所から。
ここでは、仕入れた木材をパーツごとに切り出しそれを組み立てる作業、いわゆるソファの骨格となる部分を作っています。
パーツを取る都合上、どうしても端材が発生してしまいます。
その中で発見したのが、ヒバ材と合板の端材です。
この端材を持って、次はウレタンの加工場に移動します。
ここでは組み上がった木部にウレタンを貼る作業をしています。
木材の骨格にウレタンで肉を付けていくイメージです。
すると、ここにも端材が。
手元にはヒバと合板、そしてウレタンの端材。
この材料で何か作れないかなぁと、お店に戻ってスタッフにも意見も聞いてみました。
そこで出たのが「ファブリックパネル」。
材料や工具を揃えれば自宅でも簡単にできそうだし、プロからコツを聞くのにもちょうど良さそうです。
今回はお部屋にも気軽に飾れそうなB5サイズのファブリックパネルを作ることにしました。
そうと決まれば早速工場へ!
先程ゲットした端材の木材とウレタンをB5サイズで収まるようにそれぞれカットし、ファブリックパネルの要となる生地を探しに工場2階の作業場へ向かいます。
ここでは縫製と裁断、そして張りの作業を行っています。
ソファ作りで余ってしまったハギレも沢山眠っています。
沢山あるハギレを色々と物色して、今回は柄物をチョイス。
生地をカットしようと広げていると、裁断を担当している職人、宮下さんから早速アドバイスをいただきました!
「あらかじめ切る箇所をチャコペンで書いておいて、それに沿って切ると真っすぐ切れるよ。柄物だったら指金(ものさし)を使わなくても、柄の方向に合わせて印をして、それに沿っていけばOK!」とのことです。
なるほど!素人の僕でも綺麗に切れました。
材料が全て揃ったところで、一旦並べてみることに。
まずはフレームを組み上げるところからスタートです。
おっと、その前に道具の準備をしておかなければですね。
ハンドタッカーにハンマー、マスキングテープ…
これで準備はOK!では早速作っていきましょう!
まずはフレームの組み立てから。
ここで、いきなりタッカーで固定しようとする素人丸だしな僕の行動を見かねた工場長の道永さんからアドバイスが。
「タッカーで打ち込む前に、パーツ同士をボンドで付けておくとしっかり固定されるよ!」
「市販のタッカーだと打ち込む力が弱くて芯が浮いちゃうから、ハンマーで押し付けるようにしっかりたたくといいよ!」
タッカーの芯が浮いた状態だと、そこから生地が破れやすくなってしまうそうです。
色々と勉強になりますね!
フレームが完成したら、次は合板を取り付けていきます。
後ろからは僕を応援(心配?)する声も!(笑)
次は出来上がったフレームに生地を張り込んでいく作業です。
「まずは上を固定し、次に引っ張りながら下を固定。それが完了したら今度は左右も同じように。」
こうすることで表面にきれいな張りを出せるとのこと。
特に柄物は、生地の張り具合で柄が歪んでしまう恐れがあるので、綺麗な仕上がりにするには引っ張る力を均等にする必要があります。
「もしタッカーの打ち損じがあったら、必ずニッパーなどで芯を取ってくださいね!」
(教えてもらった情報をすぐ自分のものにする僕)
上下左右の固定が完了したら、次は角の部分。
「角の部分は、生地をそのまま折りたたむと生地が重なり厚くなるので、まずは折りたたまれる中の部分をカット。そうすることでタッカーの芯が木部にしっかり打ち込まれて角が綺麗に仕上がるよ。」
「特に市販のタッカーの芯は業務用と違って浅いので、打ち込む箇所の生地ははなるべく薄くした方がいい!」
なるほど。細かいところではありますが、こうした積み重ねが全体的な仕上がりの質を上げているんですね。まさに「神は細部に宿る」。
生地を張り終わったら余った生地をカットし、最後の仕上げにタッカーの芯が壁を傷つけないようにマスキングテープを張って保護をしたら完成!
MANUALgraphのお店にも飾ってみました。
(職人の皆さんの教え方と、お店作りがよいという前提で)素人ながらによくできていると思いませんか?
今回は工場に落ちている端材を使ってファブリクパネルを作りましたが、材料や工具はホームセンターでも十分揃えられるかと思います。
ハギレはMANUALgraphでもお手頃価格で販売しておりますので、生地だけ欲しい!という方は、ぜひお立ち寄りください。
コツを知り、細かいポイントを押さえることで、飾っても恥ずかしくない綺麗な仕上がりになること間違いなしです!
今回の職人のアドバイスを参考に、ぜひ皆さんもご自宅でチャレンジしてみてくださいね。