続・お店づくり日記 Vol.02
前回、FACTORY&STORE MANUALgraphの新たな挑戦が始まったことをお伝えしました。
いよいよお店づくりが始まります。
僕の周りの人は、僕が移り気でいろんな影響を受けやすく、すぐフワフワしてしまうことをよく知っています。
経営者としては最悪ですよね(笑)。
過去を振り返っても、お店づくりや自邸「FUN!HOUSE!」建築の際には、色々な刺激を求めて動いたり、物凄い量のインプットをし始めたりしました。
そうなると「あれもしたい、これもしたい」が山ほど出てきます。
(自覚もあるので普段はなるべく気を付けているのですが、スタッフは慣れたもので、「また始まった」という感じのようです。)
結果的に一番苦しむのは他でもない僕なのですが、わかっていながら今回も迷走は始まります。
そんな時、いつも助けてくれるのが周りのクリエイターさんたち。
FUN!HOUSE!建築時も、設計士である小嶋さんが、僕の中で沸き立つぐちゃぐちゃした妄想を見事に整理してくれたお陰で、想像を超えた満足のいく家を建てることができました。
今回のお店づくりは、6年前同様にお馴染みNSSGマチダ君に助けを求めました。
彼には、この6年間ブランドを運営するにあたってずーっとお世話になってきました。
店舗デザイナーさんから上がってきたプランに一度は納得したものの、僕の妄想は止まることを知りません。
あれもしたい、これもしたい…。
その妄想を「整理お願いします」とマチダ君に投げるのです。
彼も慣れたもので、僕が、そしてMANUALgraphが、ユーザーに本当に伝えたいことはなんなのか、それをお店でどう表現するか、ひとつひとつそぎ落としてくれます。
それを深く深く考え、新しく加わったスタッフも一緒に話し合い、店舗の工事が始まる直前に、やっと何となく見えてきました(完全に遅いのですが…)。
僕がこれまで影響を受けてきた家具やインテリアにとどまらず、音楽やデザイン、文学やアートなど、様々なカルチャーをミックスして答えを出したい。
少しでもいいから、世の中に新しい何かを発信したい。
MANUALgraphは今や、というかもともと僕一人のブランドではありません。
お店づくりは、僕の想いをスタッフと共有しながら進んでいきます。
面白いことに、長年苦楽を共にしているからか、スタッフとは自然と思考が一致します。
例えば商品1つ選ぶにも、写真を並べて「せーの、これ」で指をさすとだいたい一緒だったり。
これは嬉しい発見でした。
さて、これまでのMANUALgraphは、「FUN!SOFA!」をモットーに、ソファを通じて暮らしのわくわくをお届けしたいという想いでやってきました。
この「FUN!SOFA!」も実はマチダ君が考えてくれたものです。
そして今回、僕の「あれもしたい、これもしたい」を聞いた彼が提案してくれたのが、「FUN LIFE,FUN SOFA」というキャッチフレーズ。
はい、ドンピシャ。
新しいお店にはソファ以外の商品も広く取り揃えます。
これからは、ソファだけでなくもう少し幅を広げて「暮らしのわくわく」をお届けしていくことにしました。
もちろん自社で造るソファが軸であることに変わりはありません。
僕たちにとっての「FUN=わくわく」が、皆さんにとっての「FUN」でもあることを勝手に願って、新しいソファの製作や商品のラインナップを現在進行形で決めています。
さて、いよいよ新店舗の工事が始まりますが、まだまだ決まっていないことが盛りだくさん!
工事関係者の皆様にはなるべくご迷惑をお掛けしないようにしながらも、理想のお店づくりを進めていきます。
2019年7月
FACTORY&STORE MANUALgraph 代表
鈴木大悟