STORY OF THE “FUN!” – COLORFUL DANCE
Plune デザイナー 堀内映子 スペシャルインタビュー
「世の中に大きな柄のソファってあまりないように思うんです。」
「私のデザインしたファブリックでソファをつっくて欲しい。」
そんな1通のメールから始まったソファ「COLORFUL DANCE」の開発秘話を、
Plune.ファブリック・デザイナー堀内映子さんにインタビュー。
-今回このコラボが実現した経緯を教えてください。
MANUALgraph(以下M):堀内さんからのメールが最初のきっかけです。ソファーをつくって欲しいと。
Plune.堀内(以下H):そうですね、インターネットで見つけてメールをしました。
M:うちもちょうどブランドを本格的に立ち上げようといろいろ商品企画をしていた時で、タイミングも良かったんです。
-堀内さんはなぜご自身のデザインした柄でソファをつくりたいと思われたんですか?
H:世の中に大きな柄のソファってあまりないように思うんです。
Plune.はテキスタイルブランドとしてテキスタイルで様々な商品を提案してきたんですが、ソファはいつか絶対やりたいと思っていて。
M:テキスタイルの世界でもカーテンなんかはいろんな柄物が出てるけど、椅子用の生地で思い切った柄物って言うのは確かに少ないんだよね。
-ブランドとしてのお互いの最初の印象はどうでしたか?
M:サイトを見てパッと飛び込んできた最初の印象はやはり「カワイイ」とか「女の子らしい」っていう印象でした。
ただじっくり見ていくとただカワイイだけでなく、カワイイ中にも洗礼されたイメージがあって、
実は中高生なんかにはちょっと似つかわしくない「カワイイ」なのかなっていうのがすぐわかりました。
H:そうですね、大人が持っても恥ずかしくないかわいさっていうのは常に意識しています。
逆にMANUALgraphさんの印象は男性っぽいなぁという印象でした。工場直営でなんか無骨な感じで。
M:そうなんですよね、こんなブランドイメージの中にこんな女性的でかわいらしいデザインが果たして溶け込むのだろうかと最初はちょっと不安でした。
H:今回採用していただいたカラフルダンスという柄はPlune.のなかでも代表的な柄で、さまざまなモチーフが楽しそうにダンスをしているというのがコンセプトの柄なんですが、
実は同じカラフルダンスのなかでも色んなバージョンがあるんです。今カラフルダンスはソファの他にもベッドカバーやiphoneケースなど
さまざまな商品で展開をしているところですが、ソファはソファ用に少し色のトーンを落としたバージョンを採用しています。
M:さすがに当社の他のソファと並べるとやっぱり1番華やかで目立つんですけど、
でもそこまで違和感なく存在してるのは結果的にそれも大きかったかもしれないですね。
別にMANUALgraphのイメージに合わせて色のトーンを押えてもらった訳ではないんですけど。
H:そうですね、やっぱりソファは一定の場所で長く存在するので飽きが来ないように少し渋めにしたっていうのはあります。
-商品開発にあたってこだわった点や、苦労した点はありますか?
H:一番は色出しですね。手触りとしては今回採用したベースの生地はどうしても使いたかったのですが、
風合いが柔らかい分毛足も長いので、インクの吸い込みが激しくてなかなか思い通りの色が出なかったんです。色出しだけで5~6回試作を繰り返しました。
M:当社としては、これをカバーリングにすることが1番苦労しました。このデザインのソファではシワが出来ないようにして、
かつ簡単にカバーの脱着ができるようにするのにとても苦労しました。
-どのような工夫をしたんですか?
M:うちの倉庫ににカッシーナのブーメランチェアがあったんですけど、これがカバーリングになっていて、その構造を参考にしました。
ただブーメランチェアはカバーを交換するのが結構大変なんですけど、ColorfulDanceは比較的簡単に脱着することができるようになりました。
-そこまで苦労してカバーリングにこだわった理由は?
H:白だとやっぱり多少なりとも汚れるんですよね。だから気軽に洗えて長く使ってもらえるようにと。
あとはいずれまた違う柄をリリースして気分でカバーを着せ替えたりできるといいなと思って。
M:カバーリングにすることで多少高めの値段設定になってしまったんですが、その分長く使ってもらえると思うんです。
カバーリングでなくて張り替えで対応することもできるんですけど、そうなると当社の工場に送ってもらって張替えて、また送り返すことになるので、
その分のコストと手間を考えたら決して高くはないと思います。将来的にカバーを変えたくなったらこっちからカバーだけお送りすることも可能です。
安くおさえる方法もありましたが堀内さんと打ち合わせを重ねていく中で、やはり末永く使ってもらいたいという想いが膨らんでいって、
そのためには多少高くなっても、長い目で見たら決して高くない買い物をしたと実感していただけると思います。
- どんな人やどんな場面で使ってもらいたいというようなイメージはありますか?
H:女性の1人暮らしで広めの1LDKに住んでいて、リビングにセットで置いてもらったりとか。 あとは、カフェやレストラン、
美容室とか雑貨屋さんなんかにも 置いてもらえたらうれしいです。いろんな種類の椅子が置いてあるカフェってあるじゃないですか。
そこにポンと1台置いてもらいたいですね。きっと一番目立つと思います(笑)。あとオフィスなんかにあってもいいと思いますよ。
かえって緊張感のあるシーンに置くと、緊張感を保ちつつ安らぎを与える存在になるような気がします。
-それってまさに堀内さんご自身の存在感な気がします。 最後に今後の展開を教えてください。
H:将来的には他の柄でもカバーをリリースできたらいいなと思います。季節や気分によって着せ替えが出来るのが本来の目的ですから。
例えばバレンタイン限定とか、いろんなシリーズがリリースできると嬉しいですね。
Plune デザイナー 堀内映子
テキスタイル・ブランドPlune.代表 山梨県生まれ
2007年
武蔵野美術大学空間演出デザイン学科卒業後㈱エスシステムにプレスとして入社。
2008年
テキスタイル・ブランド「Plune.(プルーン)」を立ち上げ。さまざまなメーカーとコラボし、エプロンやインテリア雑貨、アパレルなどのテキスタイル・デザインを手掛けている。
2010年
個展「Plune.1st Exibition22022」(2月23日~3月6日)
「Plune.2nd Exibition nation」(3月8日~4月30日)を開催。
取引企業
株式会社千趣会 株式会社ワコール 株式会社オーロラ
西川リビング株式会社 株式会社クオーターリポート 他