ソファの製造工程大公開!~MANUAL STANDARD編 Vol.2~
シンプルさの中に全ての技術を盛り込んだMANUALgraphの代表作。
その名はズバリ「MANUAL STANDARD(マニュアルスタンダード)」。
今回もその製造工程をご紹介していきます。
前回は、ソファの土台となる木枠のフレームの製造、体を支えるSバネ部分のお話をしました。
ソファの製造工程大公開!!~MANUAL STANDARD編 Vol.1~ はこちら >>
今回ご紹介する工程は3つ。
- 下ごしらえ
- 張地の裁断
- 縫製
では早速見ていきましょう!
工程3:下ごしらえ
まずは、ソファの背中になる部分に椅子専用のPPテープを張っていきます。
このPPテープを張ることで、背にかかる圧力を効率的に分散させる効果があります。
たるみなく、しっかりと張っていきます。
次に、ヘッシャン(Hessian)という麻素材の強度のある生地を下地材として使います。
さらにその上にフェルトを張り、より丈夫なつくりにしていきます。
ヘッシャンとフェルトを張り終えた木枠がこちら。
ここに、様々なパーツに分かれたウレタンを接着していきます。
座面には柔らかさのあるウレタンを使うなど、背と座でウレタンを使いわけています。
この工程でどれだけ丁寧にウレタンを張り合わせることができるかで、生地を張った後の仕上がりにも差がでるんです。
工程4:裁断
MANUALgraphでは、裁断、縫製の工程も職人が手作業で行っています。
生地の裁断では、ひとつのソファに使う生地の要尺を計算し、なるべく無駄のないようパターンを作り出していきます。
所謂「ハギレ」が出ないように工夫をしているのですが、その様子はぜひこちらのブログをご覧ください。
生地の「ハギレ」はなぜ発生してしまうのか?~ハギレくん誕生物語~ >>
パターンが出来たら、生地を裁断していきます。
ここもまた、裁断バサミを使った手作業。一枚一枚、型に合わせて切っていきます。
一見簡単そうにも見えるこの作業ですが、実は生地には毛の流れというものが存在します。
張った時に向きが揃うように、毛流れを考えて裁断しなくてはならないのです。
美しい出来上がりのためには、毛流れを揃えることがとても重要なんです。
また、ここでの誤差は完成したときの見た目だけでなく、座り心地にも影響してしまいます。
とても細やかで繊細な技術が求められる作業です。
工程5:縫製
裁断を終えると、次は縫製の工程に移ります。
工業用ミシンを使い、長年の経験と技を使い仕上げていきます。
また、ほつれやすい生地はあらかじめロックミシンを使いロックをかけるなど、細やかな配慮もされています。
生地の種類によって張り具合や伸縮性が異なるので、それぞれの生地の特徴をとらえ、気を配りながら作業を進めていきます。
長年作り続けている職人だからこそ成せる技ですよね。
MANUAL STANDARDの内部、張地の裁断、縫製まで出来上がりました!
次回はいよいよ生地を張り、ソファを仕上げていく工程についてお話しさせて頂きます。